【不思議の国のアリス】双子の兄弟の名前や見分け方!性格や登場の歴史も紹介

双子の兄弟はルイス・キャロル『鏡の国のアリス』に登場し、その後、マザーグースの童謡やディズニー映画の「ふしぎの国のアリス」にも登場します。

もともと18世紀の詩人ジョン・バイロムの詩に登場するキャラクターですが、その楽しいキャラで人気ですね。

今回はこの双子の兄弟について、二人の名前の由来や見分け方、性格や登場の歴史について詳しく調べてまとめてみました。

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双子の兄弟の名前と由来

双子の兄弟の名前は
「トゥイードルディ」(Tweedledee)と「トゥイードルダム」(Tweedledum)。

有名なお話「鏡の国のアリス」に出てくる双子のキャラクターですが、二人の名前が最初に登場したのは18世紀のイギリスの詩人「ジョン・バイロム」(1692-1763)が作った詩だったようです。(マザーグースの詩が元と言うのを聞きますがマザーグースの詩はその後のお話し)

ルイスキャロルの「鏡の国のアリス」に登場しますが、多くの人がしっているのはディズニー映画「ふしぎなの国のアリス」に登場する二人。この映画ではアリスが出会うユニークなキャラクターの一つとして描かれていますね。

つまり「トゥイードルディ」と「トゥイードルダム」の双子の兄弟は、元々は詩の中のキャラクターだったところ、ルイス・キャロルやディズニー映画によって、今ではとても有名な物語のキャラクターになっています。

ちなみに「トゥイードルディ」(Tweedledee)と「トゥイードルダム」(Tweedledum)の名前共通するのが「Tweedle」。

この「Tweedle」は、調べてみると「楽器をいじる、キーキーいう音を出す」という意味のようです。そこに「dee」(ディ)とか「dum」(ダム)といった、短く響きの良さそうな表現、でも明らかに異なる表現を付けて名前とした、ということになりそうです。

参考リンク:

双子の兄弟の見分け方

トゥイードルダムとトゥイードルディー – Wikipediaによると、「襟の部分に「ダム」「ディー」と別々の刺繍がしてあることで区別ができる」とされてますね。

実際「鏡の国のアリス」の挿絵を見ると、
確かに襟に「DUM」(ダム)、「DEE」(ディー)の文字が刺繍されているようです。

ジョン・テニエルによって描かれた挿絵(1871年)

文字が横になってるので分かりづらいですが、向かって左が「DUM」(ダム)、右が「DEE」(ディ)となってるのが分かります。

「鏡の国のアリス」の物語中も、アリスはこのことに気が付いたようです。

ちなみにディズニーの公式HP(ディズニーキッズ公式)でも「見かけはそっくりでも、襟に名前が入っているようだ」と説明がされてますね。(若干他人事のような感じで説明しているのが何かおもしろい 笑)

上のイラストだけを見ると、微妙に目つきが違う印象もありますが、顔についてるホクロの位置が違う、みたいなところがあっても良かったかも。(描くのが面倒になりますが(笑))

双子の兄弟はどちらが兄でどちらが弟?

双子でも、一般的に「先に生まれた方」が兄/姉となったりしますよね。
(昔は後に生まれた方が兄/姉となってたようですが)

では「トゥイードルディ」と「トゥイードルダム」で、どちらが兄でどちらが弟なのか、何か区別がされているのかを調べてみると、お話の中ではその区別はされてないようです。

双子の兄弟の性格の違いはある?

ふたりの見分け方や、どちらが兄/弟になるか、というところにも関連しますが、「トゥイードルディ」と「トゥイードルダム」に性格の違いはあるかを見てみると、(原作では)全然違いがみられない、というところになるでしょうか。

どちらがどちらと分かる個性を付けても良かったかもしれませんが、そうなると話が複雑になったり、性格の違いがないからこそ子供っぽく楽しいエピソードが生まれたかのかも。

この二人、どんな性格かといえば、以下のような感じになりそうです。

  • 礼儀正しい:
    アリスが彼らに出会ったとき、とても礼儀正しくお互いに紹介し合うことから、二人はとても礼儀正しいとも見ることが出来そうです。
  • 子供っぽく面白い:
    トゥイードルダムがトゥイードルディーに対して、自分の新しい「がらがら」を壊されたと怒りますが、このやり取りなどを見ると、二人の子供っぽさや些細なことで争う、といった性格が伺えそうです。(お互いに対しては、ということにもなりそうですが)
    また、二人が決闘をすると決めるシーンもあるようですが、非常におどけた方法で準備をしたりして、これらからも滑稽で子供っぽい性格が表れているようです。
  • 想像力豊か: トゥイードルディーがアリスに「セイウチと牡蠣」という、独特な詩を語るシーンがありますが、これからすると、二人は想像力豊かである、ということも言えそうですね。

ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』において、双子の兄弟は物語にユーモアやファンタジーの要素を加えたり、子供っぽく、想像力豊か、少し不思議な性格、といった要素は、物語を幻想的で非現実的な雰囲気に包むことに役立ってるようです。

双子の二人による、子供たちだけでなく大人も楽しめるような風刺や言葉遊びが含まれることもあり、こうしたことが長い間多くの人に愛されることにもなりそうですね。

双子の兄弟の登場の歴史

最後に双子の兄弟がどのように登場して今に至るのか、登場の流れをまとめてみました。

  1. ジョン・バイロムの詩(18世紀初頭)
    18世紀初頭(1720年代)、イギリスの詩人「ジョン・バイロム」が二人の作曲家(「ヘンデル」と「ボノンチーニ」の間の英国宮廷における音楽の主導権を巡る争いのようなもの)を風刺する詩を書き、この詩の中でトゥイードルダムとトゥイードルディーというキャラクターが登場。
  2. マザー・グースの童謡(19世紀):
    19世紀(1805年)には、マザー・グースの童謡としてトゥイードルダムとトゥイードルディーが登場。この童謡では二人がおもちゃのがらがらをめぐって争うといった、子供向けの楽しいお話しとして親しまれています。
  3. ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」(1871年):
    ルイス・キャロルが「鏡の国のアリス」(1871年)を出版。この物語ではアリスが鏡を通って別の不思議な世界に入る冒険が描かれていますが、トゥイードルダムとトゥイードルディーはこの物語に登場。
    (これ以前に書かれた「不思議の国のアリス」(1865年)には登場していない)
  4. ディズニー映画「ふしぎの国のアリス」(1951年):
    ディズニーでは「ふしぎの国のアリス」としてアニメ化。ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」の要素を組み合わせて制作され、この映画で双子の兄弟はアリスに出会います。トゥイードルダムとトゥイードルディーがキャロルの「鏡の国のアリス」のキャラクターとして取り入れられた、というわけですね。

トゥイードルダムとトゥイードルディーのキャラクターは、ジョン・バイロムの詩から始まり、同様に取り入れられ、ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」とディズニーのアニメ映画「ふしぎの国のアリス」の中で更に活躍していくことになったようです。

まとめ

  • 双子の名前は「トゥイードルディ」と「トゥイードルダム」で、『鏡の国のアリス』に登場する双子の兄弟。
  • 18世紀の詩人ジョン・バイロムの詩がキャラクターの起源で、その後マザーグースの童謡やディズニー映画「ふしぎの国のアリス」にも取り入れられた
  • 双子の見分け方は襟にある名前のみ。その他見かけや性格に違いはないようだ

双子の兄弟トゥイードルディとトゥイードルダムは遡れば18世紀に誕生した、ということで歴史も結構古いですね。

襟に名前が書かれている、というのは知りませんでしたが、この双子のキャラには名前なしバージョンもあるようで、そうなると全然区別がつかない。製作者は楽できるのでいいですけどね ^-^;)

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