ピノキオのあらすじを簡単に!結末は実は木に吊るされて終わりだった?!

『ピノキオ』はカルロ・コッローディによる不朽の名作であり、世界中で愛され続けている物語。

物語は、木彫りの人形ピノキオが本物の人間の少年になることを夢見る冒険を描いていますが、単なる子供向けのファンタジー以上の深いメッセージと教訓が隠されたりしてますね。

今回は、ピノキオ(原作)の簡単なあらすじと主要な登場人物、また原作とディズニー映画版との違いを主に紹介します。

また、原作の意外な結末や、作者カルロ・コッローディについても触れてます。

ピノキオ:あらすじ(超簡単に)

「ピノキオ」は木彫り職人「ジェペット」によって作られた木製の人形。魔法によって動き始め本物の人間の少年になることを夢見ます。そんなピノキオは好奇心旺盛で、いろいろと問題を引き起こすんですね。

物語が進むと、ピノキオは狐と猫にだまされ彼らに金貨を奪われ、その後木に吊るされて死にそうになりますが「青い髪の妖精」によって救われます。ピノキオはさまざまな冒険を経験し、その中で多くの誤りを犯しますが徐々に教訓を学んでいきます。

ピノキオは嘘をつくと鼻が伸びるという特徴があり(これには困った(笑))、これがピノキオの成長にとってとても重要な役割を果たします。また「おもちゃの国」での冒険では、勉強や仕事をせずに遊び続けた結果ロバになってしまったり、巨大なくじらに飲み込まれるという危険な冒険も経験します。

そうした経験を通し、ピノキオは自分の行動に責任を持ち勇気と正直さを示すことで、最終的にはピノキオの夢であった「本物の人間の少年」に変わります。

めでたしめでたし。(*´▽`*)

ピノキオ:主な登場人物

より詳しいあらすじをこの後見るにして、
まずピノキオに登場する主な登場人物を見ておきましょう。

  • 1. ピノキオ:物語の主人公
    木彫りの人形として生まれ、真の人間の少年になることを夢見る。ピノキオが経験する冒の数々は自らの成長と自己発見の旅であり、その中から愛と責任など多くを学び、最終的には人間となる。
  • 2. ジェペット:父親
    高齢の木彫り職人でピノキオの生みの親(父親)。ピノキオを愛情深く見守り成長を支える。
  • 3. フェアリー:青い髪の妖精
    ピノキオの保護者みたいな存在で、ピノキオを助けつつ道徳的な教訓を与える。
    ※)ディズニー映画では、ピノキオに命を吹き込み、最後には本物の人間に変える
  • 4. マンジャフオコ:人形劇場の主
    物語の中ではピノキオを劇場で働かせ、後に解放して金貨を与える。
  • 5. 狐と猫
    ピノキオの冒険の中で出会う詐欺師で、ピノキオをだまして金貨を奪う。ピノキオに世界の厳しさを教える。

ピノキオ:あらすじ(少し詳しく)

原作はディズニー映画と異なる点も結構あるようですが、以下はピノキオの原作のあらすじを少し詳しく見ていきましょう。

あらすじ全体

『ピノキオ』は、イタリアの作家カルロ・コッローディによる子供向けのファンタジー小説。木彫りの人形ピノキオとピノキオの生みの親であり父親のような存在の貧しい木彫り職人「ジェペット」の冒険の物語。

この物語は、ジェペットがピノキオを彫り出したところから始まります。

ピノキオは完成するとすぐに町へ走り出し、トラブルに巻き込まれます。父親ジェペットはピノキオを虐待していると誤解され(ピノキオがそう仕向けたようですね)、なんとジェペットは投獄されてしまいます。

ピノキオは家に戻って食事をしようとしたところトラブルに見舞われ、足が焼けてしまいますが、釈放された父親ジェペットに新しい足を作ってもらい、学校に行くことを約束します。

でもピノキオは学校へ行く途中で人形劇場に引き寄せられ、そこでもトラブルに巻き込まれてしまいます。人形劇場の主「マンジャフオコ」によって火をたく薪として使われそうになりますが(ピノキオは木でできてますからね)、最終的には解放されて金貨を手に入れます。

その後、ピノキオは狐と猫に出会い、
彼らにだまされて金貨を失い、世の中の厳しさを知ることに。

ピノキオはさらに多くの冒険を経験しますが、その中で「嘘をつくたびに鼻が伸びる」という有名なエピソードがあったりと、トラブルに巻き込まれながらも次第に成長し、責任を学んでいきます。

物語の終わりには、ピノキオは自分の行動に対する責任を完全に受け入れ、真の人間の少年に変わります。

ピノキオはいろいろな冒険の中で自分の行動の結果を理解し、他人を思いやる心を持つようになりますが、この変化が木製の人形から実際の人間の少年へと変える鍵となったんですね。

おしまい

参照元: The Adventures of Pinocchio – Wikipedia

ロバのエピソード

ピノキオの冒険の中で有名なエピソードがありますが、まずそのうちの1つ、「ロバ」のお話のあらすじを簡単にご紹介。

ピノキオの冒険の中で
「おもちゃの国」という場所に迷い込むシーンがありますね。

ここは子供たちが遊んでばかりいて、勉強や仕事を一切しない夢のような国。ピノキオはここで友達の「ルチニョーロ」と一緒になんと5ヶ月間も遊びほうけてしまいます(笑)。

でも楽しい時間には必ず終わりが来るものです。

ピノキオとルチニョーロは、ある朝ロバの耳を持つようになってしまったことに気が付きます。おもちゃの国のルールでは、勉強も仕事もせずに遊んでばかりいる子供たちは、最終的にロバになってしまうんですね。

そしてピノキオとルチニョーロは完全にロバに変わってしまいピノキオはサーカスで働かされることになり、ある日、事故により足に怪我を負うことに。その後、彼は海に投げ込まれ魚によって元の人形の姿に戻るという不思議な経験をします。

このロバに変身するエピソードは、
楽しい時間もほどほどに、という教えになっているようです。

(遊んでばかりいるとロバになっちゃうぞ!みたいなところですね)

クジラのエピソード

もう1つ有名なエピソードがクジラに飲みこまれること。

これはピノキオの物語の中で最もドラマティックな出来事の一つにもなりますが、ピノキオが父親のジェペットを探している時に起こります。

父親がピノキオを探して海に出ている時、恐ろしいクジラ(テリブル・ドッグフィッシュ)に飲み込まれ、ピノキオは父を救うために勇敢にも海に飛び込む!でもピノキオもその巨大なくじらに飲み込まれてしまうんですね。

くじらのお腹の中でピノキオは父親ジェペットに再会し、最終的にはくじらのお腹から脱出に成功!無事に海から抜け出すことができます。(良かったですね)

このくじらに飲み込まれるエピソードは、ピノキオの物語において重要な転換点となっているようで、父と息子の絆の強さを示すとともに、ピノキオの成長と勇気を象徴しているようです。

原作とディズニー映画との違い

ピノキオの物語は原作があり、
そしてディズニーで映画化もされてます。

原作の物語とディズニー映画で違いがあるのかまとめてみました。

< 原作 >(カルロ・コッローディ作)

原作はディズニー映画に比べより暗い印象があり、教訓的な要素が強いようです。ピノキオの行動には結構厳しい結果が伴うのが特徴的。

  • ピノキオの性格: 反抗的なところがあり、無邪気さと悪戯っぽさのある少年。
  • 父親ジェペット: ピノキオとの関係は結構複雑。時には厳しい父親としても描かれる。
  • 物語の展開: ピノキオがロバに変わったりくじらに飲み込まれたりと、ディズニー映画に比べてより多くの冒険や試練が含まれる。
  • 結末: ピノキオが最終的に人間の少年に変わることは、ピノキオの成長と自己犠牲の結果として描かれてるようです。

< ディズニー映画版 >(1940年)

原作に比べ、ディズニー版はディズニーらしく、ファミリーフレンドリーで明るく楽しい雰囲気。教訓的な要素も勿論含まれますが、原作に比べてそれほど厳しくは扱われてないようです。

  • ピノキオの性格: 無邪気で心優しい少年。反抗的な面は少ないようですね。
  • 父親ジェペット: 愛情深い父親として描かれ、ピノキオとの関係は温かい。
  • 物語の展開: 原作の物語の主要な筋を維持しつつ、よりシンプルでわかりやすいお話しになってます。一部の暗いシーンや複雑な展開は省略されたりしてますね。
  • 結末: ピノキオが人間の少年に変わるシーンは原作と同じですが、原作が「ピノキオの成長と自己犠牲の結果」として描かれているのに対し、ディズニーではより魔法的で心温まるものになっているようです。

これらの違いは、ピノキオの原作では19世紀のイタリアの社会的背景、文化的な価値観を反映しているのに対し、ディズニー版はより幅広い観客を対象としたアメリカ映画のアプローチを取っていることによるのでしょう。

ディズニー版は原作の基本的な物語を保ちながらも、より現代的で家族向けになっている、というところです。

原作では驚くべき結末を迎える

良く知るピノキオ物語の結末は、ピノキオが人形から本当の人間に変わる、というものですが、実は原作では一旦非常に暗い結末に終わってます。

『ピノキオ』の初版は、イタリアの雑誌「Giornale per i bambini」で連載として発表され(1881年)、この連載版の最初の結末では、ピノキオはなんと木に吊るされて死んでしまう、というもの。

実際連載も一旦そこで終わりを迎えるわけですが、これに対して読者から強い要望が寄せられ(現代でもドラマとかでよくありそうですが、ピノキオを死なせないで!ということですね)、その後連載を再び開始。

木に吊るされたピノキオを妖精(青い髪の妖精)が鳥たちを使ってピノキオを助け、そして今知る「最後にはピノキオは人間になる」という結末となったようです。

参考)

ピノキオの原作者を簡単に紹介

ピノキオの作者は「カルロ・コッローディ」(Carlo Collodi)。

イタリアの作家で、ユーモア作家、ジャーナリストでもあり『ピノキオの冒険』は彼の作品の中でも世界的に知られている物語。

1826年11月24日にイタリアのフィレンツェで生まれ、1890年10月26日に同地で亡くなってます。

イタリアのフィレンツェの街並み:引用元 wikipedia

コッローディは、イタリア:フィレンツェの伯爵の料理人と使用人の息子として生まれ、自己教育を通じて広範な知識を身につけ、ジャーナリスト、兵士、政府職員として働いたようですが、文学のキャリアとしては、様々な雑誌へのレビューの寄稿から始まってます。

コッローディは、主に大人向けの風刺新聞や小説を書き、『ピノキオの冒険』は当初はイタリアの雑誌「Giornale per i bambini」で連載され、後に単行本として出版されてます。

コッローディの作品は、19世紀のイタリアの社会状況や風俗、教育に関するテーマを反映しているようで、特に『ピノキオの冒険』は、子供たちに道徳的な教訓を伝えるために書かれた、とされてます。

参照元: Wikipedia – Carlo Collodi

まとめ

  • 嘘をつくと鼻が伸びる木彫りの人形「ピノキオ」。本物の人間の少年になることを夢見て、おもちゃの国、巨大なくじらに飲み込まれるなど、様々な冒険をする物語。
  • 原作とディズニー版には違いがあり、原作は暗く教訓的、ディズニー版はファミリーフレンドリーで明るくなっている。
  • 原作の連載では、ピノキオは木に吊るされて死んでしまうが、読者からの強い要望から、連載は再開された。(ピノキオは助かり、最後には本物の人間になった)
  • 作者は「カルロ・コッローディ:」で、ピノキオは19世紀イタリアの社会状況を反映した作品

それにしても、原作の連載では、ピノキオの最期が結構衝撃的ですね。

当時の時代背景、文化背景を考慮してそうした結末が用意されたと思いますが、読者にとっては正に衝撃的で続けて欲しいという反響がどれほど大きかったかが想像できそうです。

結果として最後はハッピーエンドともなり、
だからこそ、今なお世界中で人気の物語となったとも言えそうです。

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