マクベスのあらすじを簡単に!意外なエピソードも紹介

『マクベス』はシェイクスピアの不朽の悲劇。

スコットランドの勇敢な将軍マクベスが王となり、野望と権力への渇望がもたらす破滅的な影響を描いた物語になります。

今回はこの『マクベス』のあらすじを簡単に、でもちょっと詳しく紹介します。また主要な登場人物や、物語の背後にある意外なエピソードも紹介しますね。

マクベスの超要約

スコットランドの勇敢な将軍マクベス。

3人の魔女たちから「あなたが将来の王様だ」と予言され、彼の妻からも「これはチャンス!」と協力に後押しされ、王ダンカンを殺害して自分が王座につきます。

でも王になったらなったで「これで良かったのか」と夜も眠れないほど心配になり、そこで「王座守るぞ!」とジャマな人たちをどんどん片付けてしまい、それがまた問題を大きくして悲劇の連鎖へとなっていく。

最後には貴族マクダフによって倒され、本来の王位継承者マルカムが王の座に。スコットランドには再び平和が訪れます。

マクベスの主な登場人物

1.主人公:マクベス

  • 年齢: 40代前半(推測)
  • 物語中の役割:
    元々はスコットランドの勇敢な将軍。魔女たちの予言により野心を抱き、王ダンカンを倒してスコットランドの王になる。その後、罪悪感と妄想に苛まれ、狂気に陥る。

2. 主人公の妻:レディー・マクベス

  • 年齢: 40代前半(推測)
  • 物語中の役割:
    マクベスを王ダンカンを殺害するように仕向けるといった強力な影響力を持つ。彼女自身も権力への願望が強く、後にその罪悪感によりマクベスともども狂気に陥る。

3. スコットランドの王:ダンカン

  • 年齢: 50代後半(推測)
  • 物語中の役割:
    正義感が強く民を思う優れた王。
    マクベスによって倒され、その死が物語の重要な出発点ともなる。

4. 主人公の友人、同僚の将軍:バンクォ

  • 年齢: マクベスと同年代(推測)
  • 物語中の役割:
    魔女たちによって子孫が将来王になると予言される。マクベスによって倒されるが、彼の死はマクベスのさらなる狂気を引き起こす

5. 主人公の対立者:マクダフ

  • 年齢: 40代前半(推測)
  • 物語中の役割:
    スコットランドの貴族。
    マクベスの暴政に反対するも家族を殺され、最終的にマクベスを倒す

マクベスのあらすじを簡単に!

予言と野望の始まり

シェイクスピアの悲劇「マクベス」は、野望と権力への渇望がもたらす破滅的な影響を描いています。物語は、スコットランドの勇敢な将軍マクベスが、3人の魔女たちから「いずれスコットランドの王になる」という予言を受けるところから始まります。

この予言に駆り立てられ、
マクベスは野心に満ちた妻の後押しもあり、スコットランド王ダンカンを倒し、自らが王位を奪取します。

狂気への道

王位を手に入れたマクベス。
でも罪悪感と妄想に悩まされます。

それによりマクベスは自分の地位を脅かす者たちを次々と排除していきますが、その過程でさらに多くの無実の人々を殺め、独裁者としての地位を固めていきます。

この不幸な連鎖は、マクベスと彼の妻を更なる狂気、そして死へと追いやっていくことになります。

破滅と秩序の回復

常に不安に駆られるマクベスは、
再び魔女たちを訪れ自分に対する予言を求めます。

魔女たちは彼を偽りの安全感に導きますが、
これらの予言は最終的に彼の破滅を招くことになります。

また、マクベスに家族を殺された貴族マクダフは、前王ダンカンの息子マルカムと共にイングランドから軍を率いてスコットランドに侵攻。マクベスは最終的にマクダフとの戦いで敗れ殺されます。

マクベスの死により、マルカムが正当な王としてスコットランドの王位に就き、国に秩序が戻ります。

参照)
Macbeth – Wikipedia (英語)
マクベス (シェイクスピア) – Wikipedia (日本語)

マクベスの物語の期間

この物語は、どれほどの期間の出来事を扱っているのかを見てみると、どうも数ヶ月から数年にわたる時間の中でのことのようですね。(解釈によってすごく幅がある)

物語の初めにマクベスがダンカン王を殺害し、その後王位に就くまでの出来事については、比較的短期間に起きているのではと考えられます。

またその後、マクベスが王としての地位を固め、バンクォやマクダフの家族を殺害するまでの期間、マクダフがイングランドで支援を求めてマクベスとの最終的な対決に至るまでの出来事は、より長い時間がかかっているのかと思われます。

全体として、『マクベス』の物語は数ヶ月から数年の間に展開していると考えるのが良さそうですが、具体的な期間は作品内で書かれてないことから、解釈には大きく幅が出てきそうです。

マクベスの意外なエピソード

『マクベス』に関して、面白いエピソードをいくつか見てみます。

スコットランドの呪い

マクベス』は「スコットランドの呪い」と呼ばれることがあるのだとか。

呪い、というと何かあるのか、という感じですが、劇場界において過去に『マクベス』の公演中に不幸な事故が多発したことに由来してるようですね。

そうしたことから、この作品のタイトルを直接口にすることがタブーとされて、代わりに「The Scottish Play(スコットランドの劇)」と呼ばれることが多いようです。

実在の歴史とは異なる?

『マクベス』の物語は、実際の歴史上の人物である11世紀のスコットランド王マクベス(在位:1040年 – 1057年)に基づいていますが、実際のマクベス王はシェイクスピアの描くような暗いキャラクターではなかったようです。

シェイクスピアは歴史的事実に対して大きく脚色して物語として仕上げたようですね。

有名な睡眠歩行

物語の中で、レディー・マクベス(マクベスの妻)は夜中に寝ながら歩き回り、手を洗うしぐさをします。彼女は、夫マクベスと一緒に王を殺したことでとても罪悪感を感じていて、そのせいで夢の中でも王の血を手から洗い流そうとします。

このシーンは、彼女がどれだけ心の中で苦しんでいるかを表していて、マクベスの物語の中ではとても有名な場面になりますね。

まとめ

この物語は、権力への渇望がいかに人間の心を蝕んでいくかを描いていると言えそうです。マクベスは、最初は名誉ある将軍でしたが、魔女たちの予言と妻の影響により野心に取り憑かれてしまい、道徳的な境界を越えて悲劇が繰り返されます。

マクベスの行動は、権力を手に入れるためならばどんな犠牲も厭わないという人間の暗い面を浮き彫りにしているようですね。

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